「自閉症」について 8
全国の幼稚園の障害児保育の調査によると全国100万人の園児のうち100分の1の1万人がいわゆる障害児という調査結果が出ていますが、そのうちで約3分の1が自閉的問題児です。
ずいぶん多いようでもありますが、これはおそらく大部分が、病気としての自閉症ではなくて、自閉的傾向のある行動を示す幼児なのです。
自閉的傾向という言葉にも多少問題がありますが、典型的な自閉症ではなくて、それに似た行動特性を示すものが、大部分であると考えたほうが良いのです。
「自閉症」の原因とかその治療については現在では世界的に研究が進められていて、いろいろの研究結果が出ています。
結論的には現在わからないところが多くて、意見が1致していないために、まだ研究途上にあると言ったほうが良いでしょう。
そのようなこまかな点についてお話をするのには、小児の精神医学や異常心理学、発達などに関する沢山の基礎知識が必要であり、中途半端なことを申し上げると誤解をひきおこすことになりますから今日はそのことに言及しないことにします。
そこで、問題をむしろ一般的な社会のことに限定して、いわゆる自閉的傾向を助長している要因は何か、というお話をしてみたいと思います。